1. HOME
  2. サイネージあれこれ
  3. デジタルサイネージの効果測定6選
2018/05/17

デジタルサイネージの効果測定6選

サイネージあれこれ
  • facebook
  • B!
  • 0
twitter
LINE
573 views
視線検出(アイトラッキング)

デジタルサイネージで広告を出した効果は一体どうやって計るのでしょうか?

多くの歩行者が見ていた、近づいて触っていた、と思っていても実際は異なることもありえます。

今回は、デジタルサイネージの効果、特にサイネージの画面を見たか、触れたかどうか、をどのように測定するかご紹介します。

デジタルサイネージにおける効果測定方法

目視計測

一番簡単で、かつ、分かりやすい方法がこの目視計測です。

実際にデジタルサイネージの設置されている場所で、歩行者らが広告画面を見たか、サイネージに触れたか、を人手で実際に見て計測していきます。平日はサラリーマンが多い場所も、土日には家族連れになると変わってきます。曜日や時間帯によって通行量や客層が変わる場所においては、それぞれで計測が必要です。

地図・案内や交通情報を提供するデジタルサイネージのように、1対1の関係(複数人同時に触れたり見たりしない)の場合には特に有効的な方法です。

目視計測のやり方は簡単ではあるものの、いくつか問題があります。

一つ目の問題点は、「見たか見なかったか」の判断が計測者に委ねられてしまうことです。

「画面を1秒間見たら広告を見たことにする」といったような数字化された計測の基準が必要です。例えばこの1秒間、という基準時間においても、多くの歩行者が通過する街中で正確に1秒を計測するのは難しいことです。

二つ目は人手と時間がかかることです。

カメラで撮影したものを後日確認しながら計測するにしても、非常に時間と人手がかかる骨の折れる作業になります。当然、リアルタイムの計測においても同じことがいえます。

このように目視計測は、街中において多人数に向けて発信している広告目的のデジタルサイネージにおいてはあまり有効ではありません。サイネージ端末1台に1人を対象とするものや小型で店内の限られた人数に対して使える方法といえます。

アンケート

アンケート

目視計測として簡単な計測がアンケート(ヒアリング調査)です。

お客さんに来店目的や商品をどこで知ったかなどを口頭や紙面、またはネット上(ホームページやSNS等)で回答してもらいます。また、街頭や店頭などで、サイネージを見たか、気がついたかどうかを直接聞きます。

単純に観測しているだけでは見落とすデータも、実際の顧客やユーザーに聞いて見ると思わぬ結果が出てくる事があるので、このアンケート・ヒアリング調査は非常に有効です。

アンケート方式の問題は、とにかく人手がかかることです。お客さんやユーザーに聞いて回る必要があるため、人海戦術となります。ユーザーの回答数を多く集めようとするのであれば、アンケートやヒアリング専門の会社に依頼するのが得策です。もちろん、その分費用と時間がかかります。

ログ計測

ログ計測というのはユーザーの履歴をシステムが記録しておき、それを解析し計測することです。タッチ式サイネージにおいてユーザーが何をタッチしたか、何を入力したか、どれくらいの時間触れていたかなどをログから解析します。

実際にユーザーが触れた結果なので信憑性・信頼性の高いデータになります。最近は、スマートフォンと連動するサイネージもあり、ユーザーの情報も入手する事ができます(個人情報保護法等の範囲内で)。これらは、いわゆるマーケティングのデータとして、将来の販売促進戦略に生かす事が出来ます。

問題点は、基本的にタッチ可能なサイネージでしか使えないことです。

人感センサ

サイネージに近づいた人や操作した人の数を赤外線センサ等使って測定します。非常にシンプルな方法ですが、どういう人がそこに居たかなど詳細まで測定できないのが欠点です。

人感センサ

顔画像認識

顔画像認識とは、カメラで撮影した映像の画像を解析し、そこに写っている顔の位置、向きなどを解析します。最近では、顔のパーツの位置情報だけでなく、性別・年齢層・メガネの有無・感情(笑顔かどうか等)も推定できるようになりました。

これにより、カメラの前にいつ、どのような人がいるか、をコンピューター上で推測が可能になりました。わざわざ目視確認する必要がないのが利点です。またこれらの処理をリアルタイムで行うことができるので、お客さんの年齢や性別に合わせた商品の情報提供が可能になります。

顔画像認識の欠点は、ある程度明るくないと画像が暗くなり認識精度が落ちる事です。また、画面上において小さく映っている人の顔が認識できないこともあります。実際は、遠くからサイネージの広告に気がついて見ている人もいるかもしれませんが、そのようなケースを見逃してしまうことがあります。

また基本的に顔が正面を向いていないと顔の認識が難しいのも問題です。例えば横向きの顔は、顔と認識しないケースがあります。横を向いている時は、確かにサイネージを見てないことが大半ですが、人間は横目でちらっと見る、ということがあります。このようなケースの場合は測定できません。

このように顔画像認識エンジンの精度に依存します。マスクやサングラスをつけていると顔認識できない場合もあります。

視線検出(アイトラッキング)

視線検出(アイトラッキング)

人がどこを見ているのか、その視線を検出する技術を使った測定も可能になってきました。目に弱い赤外線を当ててカメラで撮影し、信号処理によって視線の検出をします。

前述の顔画像認識では顔の向きは撮れても視線までは基本的に推測できません。斜め横を向いているけど視線は正面のサイネージのディスプレイを見ていた(横目で見る)、というようなケースには対応できません。しかし、この視線検出を使えば計測できます。

例えば、富士通コンピューターテクノロジーズでは、人の視線位置を非接触で可視化する世界最小クラスの視線検出システム「EyeExpert」を販売しています。トビー・テクノロジー(本社:スウェーデンストックホルム)はアイトラッキング世界最大手の会社で、視線計測のセンサやメガネの販売から視線データのマッピングや解析などソフトウェアも開発しています。

視線の検出ができると、ディスプレイや商品のどこを重点的に見たか、どのくらいの時間見ていたか、細かく顧客の行動を分析できるのがメリットです。最近では、その視線の動きからその人の心理情報もある程度推測できるようになってきました。

欠点としては、視線測定できる範囲が近距離で狭い事です。センサやカメラからの距離が1〜2mぐらいが有効測定範囲なものがほとんどです。また、基本的に測定できるのは1人に限られます。よって、店の前を通り過ぎる人すべての視線や交差点の先の歩行者の視線といった中長距離には対応できていません。

効果測定における問題点とこれから

効果測定における根本的な問題点は、そもそもサイネージで表示される広告や情報をどれだけ見たら消費行動などに影響するかを定量化できていないところです。

顔認識や視線検出センサを使い、どのコンテンツを見たか、どこを見ているかを計測できたとしても、その結果として一体どれだけその後の購買意欲や行動に影響を及ぼしたかは、まだまだ計測できていません。

しかしながら「デジタルサイネージに表示されている広告によりその商品を買ったり、もしくはそのお店にいったことがありますか?」というアンケートに「ある」と答えた人が23.6%いたアンケート結果もあります(『デジタルサイネージの訴求力に関するアンケート』:調査会社 ジャストシステム、または サイポ記事参考)。この結果から見ても、サイネージによる広告訴求力というのは確かに存在します。一般的には、「見た人数や触れた人数」を何らかの方法で計測し、それがどれくらいの効果と影響になるかは各社独自の方法やノウハウで割り出しているようです。

今やほとんどの人が持っていると言っても過言ではないスマートフォンを使ったサイネージやマーケティングも増えてきました。スマートフォンやデバイスを持っている人が店舗や路上に設置されているビーコン(Beacon)に近づいたり離れたりすると、その位置をスマートフォンのアプリケーション側で認識して、位置を表示したり、店舗のクーポンを入手することができます。顧客のスマートフォンにセール情報などをプッシュできるのです。

これはiBeaconに代表されるBluetooth Low Energy (BLE) ビーコンを使って実現します。このようなBLEビーコンを使ったサイネージシステムの場合は、いつ、どこで、どのような人が何をしたかがログとして記録されます。ユーザーが訪日外国人かどうかも登録情報から国籍や言語などを元に判断できます。どこを移動して、いつクーポンを見て使ったかなどが逐次追跡できるため、効果測定しやすいソリューションと言えます。pepper

最近は、人工知能(AI)を搭載したロボットを使ったデジタルサイネージも登場しています。

これらのロボットは、顧客と対話して商品の宣伝や情報案内をします。つまり顧客の音声、発話内容が取得できるので、これを元に宣伝や販促効果を計測することができます。

まとめ

今回紹介したように、デジタルサイネージの効果を測定する方法は色々あります。

最近は、画像認識技術の精度も高くなりカメラ映像から、どこにどのような人がどれくらい見ていたか、を推定できるようになりました。ただし、あくまでも「画面を見た事」が広告効果の前提となっています。

いまや街中にはデジタルサイネージが溢れ返っています。デジタルではない看板(サイン)も沢山あります。色々な情報が目に飛び込んできている中で、どの情報を認知し脳に記憶され、それが実際に消費活動などにどれくらい影響されたか、完全には解明されていません。よって、これらの計測結果のみを鵜呑みにするのではなく、ヒアリングやアンケートなどを行い、しっかりと顧客の声を聞く事も重要です。

サイネージの広告効果を出す為の注意点については、『デジタルサイネージ広告の効果と出稿時の注意点』にも記載しているのでご参考にしてください。

会員登録する
SIPOではデジタルサイネージ業界の最新動向を配信中。
会員登録して、いち早くニュースを受け取りましょう!

「いいね!」で
最新情報をお届け

視線検出(アイトラッキング)