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2015/06/01

デジタルサイネージとは何か?電子看板の歴史を紐解くナレッジ・ヒストリー!

サイネージあれこれ
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突然ですが皆さん、近頃ブリキの看板を見たことありますか?答えはおそらく「ない」でしょう。看板とは古くは木製、それはやがてブリキや紙へと進化し、21世紀、さらに大きな変化が訪れました。

現代のテクノロジーが生み出した看板、デジタルサイネージです。

しかしあまり、”デジタルサイネージ”という言葉を知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、ナレッジ編とヒストリー編として2編に分け、「デジタルサイネージ」について簡単に説明していきたいと思います!

デジタルサイネージ・・・? 一体なんのことだか・・・

冒頭にも書いた通りデジタルサイネージと聞いて、ピン!とくる人はまだ少ないかもしれません。でも、電子看板と聞くとなんとなく想像がつくのではないでしょうか。電子看板で想像がつかない時は・・・新宿のアルタビジョンを想像してみて下さい。

意識せずとも皆さんが日頃目にしている、「店頭・店内・交通機関・公共機関・オフィス」など屋外にいるときに見る、“液晶ディスプレイ”や、“LEDディスプレイ”を使った看板・POP・ショーウィンドウに代わる、「次世代の電子公告表示機能」それがデジタルサイネージです。

そして映像コンテンツの配信が、デジタルサイネージの大きな強みです。配信方法としてネット環境が整った状態であれば、PCからディスプレイにコンテンツを配信して放映することができます。またスピーカーを設置することによって、音声を利用することも可能です。インターネットの力は街の中にも及んでいたのですね。デジタルの力、恐るべし。

掲載できる情報量、ケタ違い!

ではデジタルサイネージと紙の違いは、一体どこなのでしょうか。

それは従来の看板や紙の広告では、タレントやイメージキャラクターと共に宣伝したい文章を1枚の紙に全て載せることが必要でした。例えばいいところがたくさんある製品や、伝えたいことが多くあるコンテンツの場合、それを纏め上げるのはとても大変。泣く泣く削らなければならないこともあったでしょう。その結果構成として制約が多くなり、なかなかクリエイティブが出しにくい。ただし、その制約の中から「名コピーライター」が世に出たのもまた事実です。

その一方デジタルサイネージでは、ディスプレイ端末にデジタル化されたコンテンツを表示することができます。1つのものをずっと表示しておくのではなく、複数回に分けてスライドショーのように表示したり、動画による配信、また時間帯によって表示内容を変えるなど、ターゲットに向けて適切なコンテンツを“タイムリー”に配信することができます。

要するに臨機応変さが紙媒体との一番の違いと言えます。

タイムリーに、適切に、狙った人に・・・、動的に情報を届けられる!?

ではなぜデジタルサイネージが凄まじい勢いで台頭してきたのでしょうか。その背景には言うまでもなく以下のような、”圧倒的なメリット”が存在するからです。

ターゲットを絞った広告

テレビやインターネットのように不特定多数に向けての情報配信ではなく、設置場所の視聴者をターゲットとして限定できるので、ペルソナに対して焦点を絞った広告効果を期待できます。例えば、その街々に集まる人たちの年齢層や傾向をリサーチして、ピンポイントで興味のありそうなコンテンツを配信出来ます。

常にタイムリーな情報を配信

表示するコンテンツの切替え操作は自由にできるので、随時配信・変更を可能とし、いつでも最新の情報を視聴者に提供することができます。 天気や温度などリアルタイムでしかわからないこともありますから、これも大きな強みです。

動画で情報配信が可能

静止画による切替え配信はもちろん動画配信も可能です。視聴者は静止画よりも動画でのコンテンツの方が目に入りやすいので、更に注目度が高まります。 最近はアプリなどのツールを使っての動画が更に注目されてきているので、面白い動画広告を作ればSNSで拡散してくれる可能性もあります。

手間がかからない

ポスターや横断幕などの印刷物は取替えの手間がかかりますが、デジタルサイネージならPCでスムーズにコンテンツの張替えができるので、いちいち現地に行く必要がなくなります。 いつでもどこでもコンテンツを切り替えられるのは素晴らしいです。

運用コストを抑えられる

一度デジタルサイネージを設置してしまえば、紙広告を張替えに行く交通費・人件費の削減、更に紙の印刷代もなくなります。 なお運用コストには別途デジタルサイネージ機器の保守費用が必要になる場合があるので、そういった費用も加味しながら検討する必要があります。 しかし高頻度でコンテンツを変更したとしても、人件費がそれほど変わらないという点もデジタルサイネージが支持されている理由の一つです。

デジタルサイネージの最前線はここで体感できる!

家の外で必ず目にするとはいっても、実際にそのディスプレイをデジタルサイネージだという認識で見たことはないかと思います。 そこで、「え!あれもデジタルサイネージなんだ!」と驚いてしまうような身近で有名な場所をピックアップしました。

渋谷駅ハチ公口スクランブル交差点脇にあるビル屋上の大型ビジョン

渋谷駅ハチ公口スクランブル交差点脇にあるビル屋上の大型ビジョン

街頭ビジョンとしては日本最大の420平米(バスケットボール一面分)を誇り、「シブ八チヒットビジョン」として運用しています。

電車内のドア上部にある左側の液晶モニターがデジタルサイネージです。右側のモニターで次の停車駅などを確認すると共に、自然とニュースやCMが目に飛び込んできます。

普及拡大の鍵は国際化!?

勿論日本では今後、「2020年東京オリンピック・パラリンピック」開催に向けて、飛躍的にデジタルサイネージの利用は拡大していくでしょう。全世界から注目される大会だからこそ、日本の世界最高基準のICT(情報・通信に関する技術の総称。従来から使われている「IT(Information Technology)」に代わる言葉として使われている)を示す絶好の機会になり、特にデジタルサイネージはWi-Fiやタブレット等との連携、多言語への対応等の有効的な手段として期待されています。

そして大会終了後も継続して利用していくためには、しっかりと2021年…2022年と先を見据えて、コンテンツ・運用・資金・公的助成のそれぞれの観点から具体案を示す必要があります。

多角的に見て多言語対応による日本の観光立国化の推進、リアルタイム表示が可能という強みを活かし、地震などの災害への対応にも使えるということで、デジタルサイネージの用途は様々です。

テクノロジーの進化と共に、“更なる未来”を目指していくことで、デジタルサイネージは日々進歩していき、市場規模も増えていく。

そして日本が先頭を走ることで、“デジタルサイネージのノウハウ輸出国”となることも可能でしょう。そのためには、新しさを受け入れて、チャレンジすることが大切です!

もう少し、デジタルサイネージをより深く知って頂くために、世界での初期の利用形態から日本への導入・発展への過程を細部に渡るまで掘り下げていきたいと思います!

デジタルサイネージって、いつ・どこで生まれたの?

デジタルサイネージが世界で初めて利用されたのは、1970年代後半~1980年代の北米。ニューヨークなどのファッションハウスで録画したファッションショーを、小売店に設置された大型テレビで再生したというのが始まりです。1984年には、カナダの食品チェーン店が従業員と買物客向けにソニーのアナログテレビを店頭に設置し、それから続々とバーやレストランにテレビが置かれ始めました。

1990年代後半には、「より小さく、より軽く、より薄く」をコンセプトに掲げたディスプレイが、家電産業の企業努力により生産されました。それによるハイビジョン高品質テレビの実現で、デジタルサイネージの新たな基盤が構築され、1997年に米国・Pixelと日本・富士通の提携によって生み出された“プラズマディスプレイ”はまさに革命的な開発でした。

「トレインチャンネル」が日本の始まり!?

皆さんデジタルサイネージが日本に導入されたのはいつだと思いますか?実は意外と日本での歴史も長いのです。2002年にJR東日本が山手線で始めた、「トレインチャンネル」からその歴史は始まりました。ナレッジ編でもご紹介した、“車両用デジタルサイネージ”です。そこから、2006年には中央線、2007年には京浜東北線と徐々に普及し、今では私鉄や地下鉄、長距離バスなど交通機関には必ずと言っていい程見かけるようになっています。毎朝、通勤時に必ず目にする身近なモノが日本のパイオニア的存在だったとは驚きですね!

北米から東京へ……デジタルサイネージ大都市導入の歴史

今や大都市の有名スポットには無数にデジタルサイネージが並ぶ時代。その大規模な導入事例の先端は、1999年後半の、「ラスベガス」でした。カジノ企業家がマンダリンベイにあるカジノの中に100個以上ものプラズマスクリーンを設置したのです。そこから、ニューヨークのタイムズスクエアやラスベガスのホテル街は、溢れる程にデジタルサイネージで埋め尽くされるようになりました。まるで“未来都市”を想像させる空間です。

一方日本では、「デジタルサイネージ元年」と呼ばれた2007年、東京・大都市のひとつである、「六本木」にオープンした東京ミッドタウンにデジタルサイネージが導入されました。ネットワーク化した約150台のディスプレイを設置し、地下1階通路には、館内イベントの案内が流れる103型プラズマディスプレイが3台あり、4ヶ国語対応のタッチパネル型の施設案内機が各階に計19台配置されています。海外からのお客様にも優しい施策です。

そして、段々と規模は大きくなっていき、2008年に出現した、「赤坂サカス」は、テレビ的な映像重視のデジタルサイネージを扱っており、世界的にみても突出してテレビ文化が発達した日本ならではの“サイネージ・タウン”なのです。

日本のデジタルサイネージ市場って、どこまで開拓されてるの?

デジタルサイネージは、設置場所・大きさ・形状は何でもあり。今やインターフェースとして、さまざまな可能性を秘めています。

商業施設、ビルの壁面、競技場などでCMやプロモーション映像を流す大型のサイネージは人目につくため、話題性があります。また、最近の小売店では小型のサイネージが普及し、周囲の環境に溶け込んでメッセージを送ることができるため、各商品棚の上に設置するなど台頭していることが見て取れます。

さらに、立体映像技術が進化することによって、3Dで表示される広告が日常的になってきています。もう2Dには戻れないと思わせる程の奥行きと臨場感があり、非常にインパクトが大きいです。

しかし、進化しているのは画面上の技術だけではなく、“インタラクティブ”の取入れが積極的に行われています。例えば、ディスプレイの前に立つと、その動作をセンサーが感知します。すると、「こんにちは」など文字が浮き上がり、なんとコミュニケーションが取れるのです。これからは、デジタルサイネージにも“命が吹き込まれる時代”になっていくのかもしれません。

デジタルサイネージは時代と共に歩んできた

30年以上前、北米の小売店から始まったデジタルサイネージ。当時はまだまだ小規模だった広告媒体。

技術が進歩することによって瞬く間に需要は増加し、日本にまで規模は拡大しました。時代とデジタル技術の共に歩みを止めないデジタルサイネージに、限界という2文字が見えてくることはないでしょう。

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