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2018/06/21

【必要な情報を簡単に】DNPが開発した、AI×デジタルサイネージの強みとは?

インタビュー
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2018年現在、様々な業界やプロダクトでAIが活用され始めています。もちろん、その流れはデジタルサイネージ業界も例外ではありません。

今回、お話を聞いた、大日本印刷株式会社(以下、DNP)もデジタルサイネージにAIを活用し新しい分野を切り拓いています
ご紹介するのは、「生活者が発した自然な会話の中から質問の内容を分析し、その意図に沿った情報を選択して表示するデジタルサイネージ」。
DNPとDNPグループの株式会社インテリジェント ウェイブ(以下、IWI)が開発したデジタルサイネージです。

DNPとIWIとは?

DNPは、国内外の約3万社の顧客企業や生活者に対し、価値を届けている総合印刷会社です。1876年の創業以来強みとしてきた印刷技術(Printing Technology)や情報技術(Information Technology)を活かし、出版印刷や商業印刷から、包装や建材、ディスプレイ関連製品や電子デバイスなどへと事業領域を拡げてきました。
生活者・得意先、そしてあらゆる関係者との対話を深め、多様化するニーズや課題に気づき、印刷と情報の強みを掛け合わせたP&Iイノベーションを推進しています。お客様からお預かりする情報を一元的に管理・加工し、人々のニーズに合わせて、印刷物(アナログ)からデジタルサイネージやWebサイト(デジタル)まで、多様なメディアを連動させて、トータルなコミュニケーションを支援しています。

一方、IWIは1984年創業のシステムインテグレーターであり、特にクレジットカード決済システムにおいて、国内大手カード会社を中心に高いシェアを獲得し、事業を拡大してきました。
その他、カード不正利用検知システムや企業の端末からの情報漏えいを防止するセキュリティシステム、銀行や証券会社のシステム、Web系プログラムなどの開発を行っています。

インタラクティブなサイネージでさえ、必要な情報にたどり着くには煩雑な操作を要する

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印刷物からデジタルサイネージまで、幅広く事業を手がけているDNP。では、そもそもなぜデジタルサイネージにAIを活用したのでしょうか。

DNP:「従来のデジタルサイネージシステムは、一方的に情報を配信するものが多く、タッチパネル等を活用したインタラクティブなサイネージシステムでも必要な情報にたどり着くまで煩雑な操作を要するという課題がありました。」

現在、街の中にあるのが当たり前になったデジタルサイネージ。映像を流すだけでなく、インタラクティブな操作が可能なサイネージも数多く設置されています。一段と、駅や観光施設などでデジタルサイネージを活用した情報提供が増える中で、改良の余地が明確になってきたのです。

DNP:「操作の快適性を高めるため、利用者の発した質問に応じて、最適な情報を提供する対話型のデジタルサイネージシステムが求められています。しかし、対話型システムの構築には、事前に利用者の質問を想定し、その回答の作成や対応する回答を検索するためのデータベースを構築・更新する費用と手間が膨大となることが大きな課題となっていました。加えて、スマートスピーカーなどを活用した音声応答では、会話の中から質問を抽出しにくいといった課題があります。」

便利になることは間違いない…。しかし、ネックは運用コストの高さでした。

DNP:「これらの課題を解決するため、Webサイトや書籍などから情報を抽出し、自動でコンテンツを生成するDNPの情報構造化技術、および、口語や話し言葉のような自然言語をAI技術で適切に処理するIWI独自のソフトウエア「OpAI(オーピーエーアイ)」を活用したデジタルサイネージシステムを開発したのです。」

人間が話す言葉から質問内容を理解し、膨大な情報から「目的の情報」が取得できる

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では、実際に開発したデジタルサイネージシステムはどのような強みがあるのでしょうか。

DNP:「このデジタルサイネージの強みは、スマートスピーカーと連動し、人間が話す言葉から質問内容を理解し、膨大な情報から『目的の情報』が取得できるシステムを従来よりも比較的簡単に、小コストで作成できることです。」

具体的な大きな特徴は、3つあるといいます。

①抽出したWebサイトやマニュアルなどの多くの情報から、画像や文字の認識および自然言語処理を活用した情報構造化技術を用い、質問への応答に必要な情報を短時間に高精度で生成。

②IWIが提供する「OpAI(オーピーエーアイ)」により、話し言葉のような曖昧な会話文から質問内容を適切に理解し、最適な情報を検索・抽出。

③抽出された情報から、デジタルサイネージの画面や音声による回答をAIが自動的に生成。利用者はテキスト・画像・音声・映像の組み合わせで、最適な回答を得ることが可能。

DNP:「今回開発した『自然な会話から欲しい情報が得られるAIを活用したデジタルサイネージ』は、基盤となる『人間が話す言葉から質問内容を理解し、回答データから最適なものを生成・検索するシステム』をデジタルサイネージ向けにカスタマイズしたものです。そのため、システムそのものは、対話型の接客案内・情報案内システム全般に幅広く応用できると考えています。」

つまり、このシステムはデジタルサイネージのみならず、幅広い領域で活用できそうなシステムだということ。

想定活用例として、上記の通り、対話型の接客案内・情報案内システム全般に広く応用が可能だと考えているそう。具体的には「観光案内」「店舗/ショッピング案内」「受付業務」といった接客案内に加え、「学習支援」や「みまもり・話し相手」など、様々な用途に利用可能だといいます。

AI×デジタルサイネージによって迎える未来

DNP:「DNPとIWIは、AIサイネージの2018年度中の事業化を目指しています。そのために、まずは観光案内所における観光情報案内や、会社受付業務におけるコンセプト実証(PoC:Proof of Concept)を実施し、その効果測定をもとに改良をすすめます。また、並行してインバウンド対応に向けた多言語対応をすすめていきたいと考えています。」

AIとデジタルサイネージが融合し、「必要な情報を必要なときに」得られるようになる未来が、もうすぐそこに来ています。

DNPは、社会やビジネス環境が大きく変化する中、自身も大きな変革が必要な今を「第三の創業」と位置付け、グループビジョンに掲げた成長領域「知とコミュニケーション」、「食とヘルスケア」、「住まいとモビリティ」、「環境とエネルギー」で新しい価値の創出に取り組んでいます。

様々な分野で変革が起こっていくこれからの未来。新しいことにチャレンジし、変化を恐れずに進むことが業界に大きなインパクトを与える秘訣なのかもしれません。

今後のDNP、そしてAIサイネージに注目です。

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