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2017/01/26

「テクノロジーは1つの手段でしかない」ピラミッドフィルムクアドラに聞く、インタラクティブコンテンツとは

インタビュー
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テクノロジーの力を使ったコンテンツや広告が増えていくにつれ、インタラクティブコミュニケーションの重要性は高まっていきます。

そんな中で、クリエイティブを武器に企画から制作、運用まで一気通貫でできる会社、株式会社ピラミッドフィルムクアドラ。

今回は、同社の阿部さんと計良さんに制作における心構えや事例についてお聞きしてきました。

株式会社ピラミッドフィルムクアドラとは?

(株)ピラミッドフィルムクアドラ(以下、クアドラ)は、TVCMを手がける親会社「株式会社ピラミッドフィルム」のグループ会社として2007年に設立されました。
親会社の(株)ピラミッドフィルムが動画制作を専門に手がける一方、クアドラは設立当初、WEB制作を中心に展開。その後、着々と業務領域を拡大し、現在ではインタラクティブ性を活かして、WEBサイト、スマートデバイス、オンラインビデオ、SNS、OOH、イベント等の企画から制作までワンストップで手がけています

パソコンの中だけではなく、リアルでも様々なコンテンツを制作しているクアドラ。

具体的にはどのようなコンテンツを制作しているのでしょうか。

お金同士がバトルする!?MONEY COLOSSEUM

こちらは、クアドラが2016年に自主制作した「MONEY COLOSSEUM」という作品。

阿部さん:「こちらは、普段ナショナルクライアントのプロモーションを中心に制作をしており、そういったクライアントワークではなかなか実現できないアイデアや技術を一般の人に体験してもらう機会を作ること、そして色々なイベントに出展することでクアドラ自体のプロモーションをすることを目的として作成しています。そのため、『老若男女、国籍も様々あるイベントの来場者のみんなが持っているもの』で遊べたらいいなと思いまして。そう考えるとお金だったんですね。なので、お金さえ持っていれば誰でも遊べるという、ピースフルなのかゲスなのかわからない部分から出発した企画なんです。笑」

dsc_4960

MONEY COLOSSEUMの遊び方はというと、このようにお札を台にセット。しばらくすると、お札が読み込まれ、設置されているモニターにお札に印刷されている著名人が表示されます。

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こちらがその画面。 千円VS一万円のバトルです。お札そのままのような、リアルな質感です。

dsc_4964

そして、台にセットした紙幣からお札に印刷された著名人がARで現れ、対戦します。

阿部さん:「僕は元々ゲームとか全然しないので、ゲームの上手さ下手さに左右されないものを作りたかったんですね。なので、基本的にお札の値段に合わせて強さがきまる仕様になっています。『このお札だとどうなるんだろう?』という期待感も面白みの一つですので、遊びとして、二千円札はめちゃくちゃ強くしています。一応、一般的に目にする機会が少ない分、レア紙幣ということで。笑」

阿部さん:「操作は基本オートなんですが、必殺技だけは五百円玉を三枚いれると発動するという形になっています。また先程言ったとおり、強さの決定に関しては、額の高さもそうなんですがお札って記番号が1枚1枚振られているんですね。それを読み取って、必殺技・手技・足技の強さとかに振り分けていたりします。なので、厳密に言うと1枚1枚強さが違い、必殺技を出すタイミングも人それぞれなので、全く同じバトルはほぼないんです

ゆくゆくは、日本の紙幣だけではなく、海外の紙幣も使えるようにしていきたいそう。実際、最近出展したイベントでの外国人の方の反応も凄く良かったといいます。

脳波でUFOキャッチャー!?「脳波キャッチャー」

この脳波キャッチャーは2016年に自主制作をした作品です。

計良さん:「脳波で操作するUFOキャッチャーです。計測した脳波から「好き・嫌い・興奮・落ち着いている」といった感情を抽出して4象限マトリクス上の座標を決定し、アームが動くという仕組みです。『平常心を保つ』と真ん中にある一番いい景品を取ることができるんですが、平常心を保たせないような画像や映像がモニターに表示されるんですね。それらに惑わされなければいい景品ゲット!というものです」

計良さん:「昨年はSENSORSにも出展させていただきましたが、その際にイベントの企画をされている方の目に留まって、そのご縁でニコニコ超会議に民進党さんのブースで出させていただいたんです。結構多方面で好評だった作品ですね」

クライアントワークでも「インタラクティブコンテンツ」を提供!

こちらは、スマートウォッチ、「パルセンス」のWEBでのPRの際に作った作品だそう。

阿部さん:「パルセンスは脈拍と加速度センサーで活動量を記録する活動量計です。そこを訴求するべく、健康のために1日300kcalの消費が推奨されているのですが、成人男性の平均的な1日のカロリー消費量が73kcalほどそれに及んでいないんです。そこでいろいろ調べていると、ちょうど都市部の1駅区間ほどの距離のウォーキングでそれが解消できることがわかったんです。なので、『一駅歩こうよ』ということをコアメッセージにしました。そこで、ナビタイムさんとコラボし、乗換案内の検索結果の最下部に『最も健康的なルート』という検索結果風のバナーを出しました

動画を見ていただけるとわかりますが、決してバナーとは思えないクオリティーでナビタイムの検索結果の中に表示されています。

計良さん:「これをクリックすると、検索時に入力した目的の駅までの1駅区間を歩いた場合の光景を、ストリートビューから生成したムービーが出てきます。加えてその日の天気も反映しているのでまさに現実そのままって感じになるんですね。そして最後に、消費カロリーがでてくるという仕掛けです」

このように、「ユーザーと対話をするようなコンテンツ」を得意とするクアドラ。

上記の他にも、「VISA×進撃の巨人(http://www.shingeki-visa.jp/)」のサイトや、柄の変わるお皿「PLAY-TE(https://play-te.com/)」など、幅広く手がけています。

では、その「インタラクティブ性」の背景にはどのような想いがあるのでしょうか。

テクノロジーは1つの手段でしかない

左:プランナー/ディレクター 阿部達也さん 右:テクニカルディレクター 計良周一さん

左:プランナー/ディレクター 阿部達也さん 右:テクニカルディレクター 計良周一さん

計良さん:「僕は『効果のある広告』を作りたいと思っていて。だからこそ、アイデアを売る会社でありたいなと思っています。世の中にデジタルコンテンツは沢山ありますが、エンジニアの技術が表に出てしまうのはあまりよくなくて、凄さがわからない凄さが大事だと思うんです。ゲームとかも、テクノロジー凄いなではなく、ただ『面白いな』って部分に目が行くじゃないですか。それが正しいテクノロジーの使い方だと思うんです」

阿部さん:「本当にそうで、テクノロジーというのは、薬のひとつであり、ただの手段なんですね。その点で、僕らはクライアントにとっての医者で、対話しながら具合の悪い部分を明確にして、正しい治療を処方するといったような仕事だと思っています。いくら最新技術を使ったり、流行りの手法に乗っ取ったとしても、クライアントの本質的な課題解決になっていないと意味がない。僕は直近5年ほど上海で仕事をしていたのですが、帰国して客観的に日本を見たとき、日本人はどうしても技術や手法に目が行きがちで、その使用目的をないがしろにしがちな節があるように感じます。だからこそ、クライアントの本質的課題解決と、ターゲットを第一に考えた企画をしていきたいと思って仕事をしています

お二人に、そして会社自体に、このような想いがあるからこそ、既存の枠に囚われないコンテンツを作ることができるのです

「この職種だから職種の範囲の仕事のみおまかせ」ではなく、デザイナー・プランナー・ディレクターなど、関わる全ての人達が一緒に企画から考えているクアドラ。

今後もWEBからリアルまで、人と人を繋ぐプロダクトを生み出していくことでしょう。

株式会社ピラミッドフィルムクアドラURL:http://www.pfq.co.jp/

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