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2017/12/14

これからのデジタルサイネージはどうなる?DSCスペシャルセミナーレポート【後編】

イベント取材
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前編に引き続き、後編では「販促モデル」と「中村氏の語るサイネージの現在と未来」について見ていきたいと思います!

サイネージの6つの目的からみる、販促のカタチとは?

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システム、広告モデルと続き、販促を見ていきます。
講師を務めるのは(株)インセクト・マイクロエージェンシー 代表取締役 川村 行治 氏、ピーディーシー(株) システムビジネス部マネージャー 鎌田 翔 氏。
実際に店舗の導入事例を多くもつお二人が、事例とともに販促で気をつけるべき点などを紹介してくれました。

サイネージでやりたいことはなんだろう?

店舗でデジタルサイネージを活用する大きな目的は、販促活動全般のサポートであり投資である」と、川村氏は説きます。
店舗によってサイネージに期待することは様々であり、またサイネージが対応できる範囲も広範です。スタッフのお声かけをかわりにしてもらうのか、はたまたイベントとして使用するのか…。
店舗でサイネージに「何を」機能させるのか、つまり「目的・役割をしっかり認識し設計・導入・コンテンツ展開することが重要になる」と川村氏は言います。
ここを見誤ってしまうと、効果が無い、コストが高い…などの諸問題に繋がってしまうのです。

もう一つ大事なこととして、「店舗はメディアである」と川村氏は続けます。SNSで拡散される中で、「店舗」もまたオウンドメディアとしてメッセージを発信するメディアであり、コミュニケーションの場である、ということを意識した方が良いということです。

事例でみるサイネージの活用方法

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サイネージの導入目的は大きく分けて6つあると説明するのは鎌田氏。

①時間帯別などコンテンツの出し分けができる販促効果、ポスターや看板のコストを下げるサービスの恒常化を賄う。
②業務効率化・コスト削減化、スタイリッシュな映像でマインドシェアを高めたり地域ブランド価値を高める。
③ブランディング・地域貢献。
④多言語対応インバウンド対応。
⑤国からも注目されている災害時の情報発信。
⑥そして現時点では少ないのですが今後可能性がある広告モデル。
上記の6つの効果があります。
目的と業種をリンクして考えると、非常に捉えやすいです。

今回は、①販促効果、②業務効率化が目的の「流通店舗」、③ブランディング・地域貢献④インバウンド対応⑤災害時の情報発信が目的の「複合商業施設」、①販促効果③ブランディング・地域貢献が目的の「サービス業」…などを、事例に沿ってご紹介。
制作から発送まで2週間かかっていたポスター作業が、サイネージの導入で1/10になった携帯ショップカウンターの事例や、Instagramとの連携でブランディングを向上したアパレルショップなど、参考になる事例が沢山ありました。
また、今後は店舗内の装飾の一つとしてサイネージも導入されていくとのこと。

銀座の大型店では積極的にサイネージが使われ始め、このモデルが全国的に普及していくかもしれません。

中村伊知哉氏の語る、サイネージの現在と未来

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最後を飾るのは、DSC代表理事の中村伊知哉氏。独自の視点から、デジタルサイネージの未来について語ります。

大学側も関心を持つ「デジタルサイネージ」

「今日、DSCのこの活動を慶應大学の最も良いホールで開催できたのは、大学側がデジタルサイネージなるものが単なるビジネスではないと考えているからである」と中村氏は切り出しました。
デジタルサイネージはもっと大きなテクノロジーの発展であり、文化であり、みんなが見ている世界よりももっと大きなものに違いないということで、大学という機関も関心を持っている」と言うのです。

そもそも、屋内のプッシュ型メディアであるTV、屋内外のプル型メディアであるPC,スマホを補う、屋外のプッシュ型メディアとしての位置づけでデジタルサイネージは定義されました。しかし、スマート化が進みTVはスマホに取って代わり、プッシュもプルもないまぜになってきました。その流れの中に今我々はいる、と中村氏は言います。
具体的にどんなビジネス環境なのか、どんなビジネス環境を持っているのか。どんなビジネスモデルがあるのか。そこが重要であると説きます。

大きなきっかけとなった3.11

まだ記憶に新しい2011年の3月11日。未曾有の事態に、情報の収集がままならない方も多かったのでないでしょうか。

サイネージも、3.11が大きな転機となります。震災当時は「役に立たない」という理由で消灯していたサイネージも、被災地の情報や電力消費量の表示などで、「役に立つメディア」ということが認められてきた現在、政府も防災の観点からサイネージを整備するという国家目標を掲げるに至りました。
どこにいても大事な情報を届ける、ということは、サイネージだけで無く、様々なメディアでも必要な事と言えます。

「役に立つメディア」という観点で大変興味深い話だったのが、「サイネージでは、広告費以外の部分でのお金の動きを生むことができる」という点。

例えば大学の休講情報や病院のシステムにサイネージが組み込まれ始めましたが、これらは大学や病院の広告費ではなく、運営費や医療費などから拠出されます。教育界や医療費、中央官庁などの予算からそれぞれ数%でもデジタル移行化にあてれば、今の日本の広告費をも上回る予算となります。
たった数%、という数字通り、まだまだデジタル化が進んでいない領域ということが明白なのです

2020年をどうみるか

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2020年で、メディアは大きく転換点を迎えると中村氏は言います。ディスプレイはスマホファーストとパブリックビューイングの2極化し、ビジネスのあり方も変わるとのこと。
ファーストスクリーンがスマートフォンになる事で映像は横から縦へ。4K8Kの大型スクリーンが増えることで、音楽業界がライブビジネスに移行していったのと同じように、スマホを片手に外に出てみんなで騒ぐ未来がやってくるのではないか。

では、スマート化の次はどうなっていくのでしょうか?
ひとつの解として、自販機や電車が真っ先にサイネージと融合したように、AIやIoTの新技術も、サイネージに溶け込んでいくと語ります。街のいたるところにセンサーが埋め込まれ、ディスプレイの持たないサイネージが登場するかもしれない。全てのサイネージがクラウドに接続し、AIが組み込まれ、AIが活躍する時代になるのではないか。今はまだ空想の段階だが、この流れは急速にくる…と。

「まだまだ私達もわからないことだらけであるが、大きな世界が待っていることは確か。これからもサイネージ業界を発展させていきたい」という言葉でセミナーは締めくくられました。

デジタルサイネージの可能性は未知数

いかがでしたでしょうか?初心者の方にも、既にサイネージ業界に精通している方にも、それぞれが耳寄りな情報だらけのセミナーだったと感じました。どの講座も、非常に聞き応えのある内容ばかりで、今回のレポートでは泣く泣く削ってお届けしております。

スマートフォン普及以前と以後では世界のありようが変わったのではないかと、筆者もよく感じます。その世界のありようがAIやIoTの本格到来でさらに、想像も出来ない方向に変わっていくのではないでしょうか。

全てのテクノロジーを組み込んで発展していくデジタルサイネージ。まだまだこれから発展を止めることなく進んでいくことでしょう。

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